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マーガリンの基礎知識

マーガリンくん

種類紹介

ここではマーガリンのいろいろな種類をご案内します。おなじ「マーガリン」でも目的別にたくさんの種類があります。

マーガリンの種類

マーガリンの種類

マーガリンの用途はおもに3つです。

みなさんが普段使う「家庭用」のマーガリンはおなじみですが、他に「学校給食用」、「業務用」の3種類があります。業務用マーガリンは目的に応じて細かいフレーク状のものや、液体になったものなどもあります。下で詳しく種類を紹介していきましょう。

家庭用マーガリン

皆さんの家庭で使うために作られたマーガリンです。

別名テーブルマーガリンとも言い、そのままパンにぬるのはもちろん、料理にも使えて風味のよさや素材に重点をおいています。

主流は植物油を使った柔らかく使いやすいソフトタイプのマーガリンで、冷蔵庫に入れておいても硬くならず、出してすぐパンに塗れる使い勝手のよさが特徴です。

またファットスプレッドという種類もあります。

マーガリンは、油脂分が80%以上のものという規定があるのですが、ファットスプレッドは油脂分が80%未満のものをいいます。マーガリンに比べ、水分が多いためあっさりとしていて、軽い味わいです。

最近では、マーガリンやファットスプレッドにもさまざまな商品が登場しています。

「低脂肪」や「カロリーハーフ」などの健康を意識したもの、「ガーリック風味」や「チョコ風味」のひと味違った風味をつけたもの、原料にオリーブオイルや紅花油を使った素材を重視したものなどが出ており、好みに応じて種類も豊富になっています。

学校給食用マーガリン

文字どおり学校給食用に開発された製品です。1食分相当の6~10グラムの小型包装となっています。

家庭用との違いはマーガリンの溶ける温度「融点」に工夫がされており、家庭用マーガリンよりも3℃ほど高い38℃以下に融点が設定されています。

これは学校の中で給食の始まる寸前までマーガリンを冷蔵庫に置いておけないことや、夏など気温の高さで溶けてしまわないための配慮です。

給食用のマーガリンにも現在は色々な種類が出ており、チョコレート味やピーナツ味のものもあるとか。

なお、現在では病院やホテルなどでも1食分相当のマーガリンがパンに添えて出されるようになりました。分類上はこれも学校給食用マーガリンとしています。

業務用マーガリン

最も消費量が多いのがこの業務用マーガリンです。

ベーカリーマーガリンともいわれ、主にお菓子やパンなどを作る際に使われます。

しかし、そのパンやお菓子の種類も多種多様で次々に新製品が出るため、この業務用のマーガリンはそれらの製品に合わせた用途別の便利なマーガリンがたくさん開発されています。

業務用マーガリンの種類
ケーキ用マーガリン
ケーキやシュークリームなどの焼き菓子専用で、水分と油をうまく混ぜ合わせる性質(乳化性)に優れ、混ぜ合わせたときに空気をたくさん含み生地をふっくらさせる性質を持ったマーガリンです。
アイシング用マーガリン
ケーキやパンの表面にかけるバタークリームなどをアイシングと言い、その用途のために特別に工夫されたマーガリンです。保形性や口どけがいいように原料油脂の特長を生かして配合してあり、風味もバターに近いものになっています。
ロールイン用マーガリン
デニッシュやパイ類は、生地にマーガリンを包み込んで麺棒で伸ばし、それをまた折りたたんで伸ばすという作業を繰り返すロールインという方法で生地に層を作ります。これ専用に開発されたのがロールイン用マーガリンです。室温にかかわらずパイ生地のなかに薄膜状に伸びる性質を持っています。
逆相型マーガリン
日本で開発された新しい型のマーガリンです。普通のマーガリンは油の中に水が細かい粒になって分散している型(油中水型)ですが、逆相型はそれとは逆に水の中に油が細かく分散している型(水中油型)です。水分が外側にあるため硬い油脂を原料に使っても全体として硬くならず、水は油よりも粘度が低いので、ロールにくっつかず伸ばしやすいなどの特長があります。
二重乳化マーガリン
逆相型マーガリンの外側をさらに油で包み込んで、油中水型と水中油型と、両方の長所を兼ね備えた性質をもたせたのが二重乳化マーガリンです。※乳化とは均一には溶け合わない2つの液体の一方が、微粒子となって他方の液体中に分散し、エマルション(乳化した液体)を生成する現象を言います。ただし、安定なエマルションを得るためには乳化剤が必要です。
流動状マーガリン
普通のマーガリンは常温では固体ですが、業務用には流動(液体)状のマーガリンもあります。これは特殊な工程を経て、マーガリンとしての性質を保たせたまま、液状にしたもので、原料には常温で液体の植物油が多く使われます。