「乳化」とは、水と油のように通常では混ざり合わない液体のどちらか一方が、もうひとつの液体の中に細かい粒子となって分散し、混ざり合う状態を言います。 この「乳化」の混ざり合った状態を安定的に維持させるために、「乳化剤」が必要となります。 マーガリンは、油脂の中に微細な水の微粒子が分散している状態になっています。世界中で、通常「乳化剤」として利用されているのは、グリセリン脂肪酸エステル、大豆レシチンなどです。
健康に関するQ&A
ここでは健康に関するQ&Aをご紹介します。-
Q
マーガリンに入っている「乳化剤」とは何ですか?
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Q
マーガリンの原料である植物性油脂に入っているリノール酸。どんな働きがありますか?
A細胞には細胞膜と呼ばれる膜があります。
この細胞膜は、細胞が必要な物質を取り入れたり、いらなくなった物質を排出したりするのに、重要な機能を果たしています。リノール酸、リノレン酸のような多価不飽和脂肪酸は、この細胞膜を作ったり、その機能を保つのになくてはならない働きをしているのです。またリノール酸は血管の保護にも大きな役割を果たしています。
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Q
バターとマーガリンは年齢などによって使い分けた方がいいって本当ですか?
A年配の方が気にされることの多いコレステロールは動物性油脂に多く含まれています。
例えばバター100gには250mg含まれていますが、植物性油脂にコレステロールはほとんど含まれていません。 そこで、よく動脈硬化などが心配な年配の方は、バターよりもマーガリンの方がよいと一般に言われているのですが、日本人の油脂摂取量は欧米に比べればまだまだ少ないのが事実です。
しかも、コレステロールは細胞膜の成分のひとつでもあり、脳の神経の組織に使われたり、ホルモンの原料になったり、消化液の胆汁酸になったりと、人間にとって必要不可欠なものです。
ですから、コレステロールが多すぎたり血圧が高かったりする生活習慣病の方は、バターよりマーガリンがよいと言える部分もありますが、普段食べることに関しては好みで使い分けていただいて問題はありません。
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Q
マーガリンに入っている「β-カロテン」っていったい何?
Aニンジンから発見されたβ-カロテンは、もともとは天然色素ですが、1950年に天然のものと化学構造的に全く同じものが合成によってつくられるようになりました。 現在、合成のβ-カロテンは長期にわたる実験でも安全性が確認され、日本をはじめアメリカ、イギリス、ドイツなどの世界の主要国で食品添加物として認められています。
なお、β-カロテンの一部は人体内でビタミンAに変わる上、酸化防止作用をもっていて、これが抗がん性を示すといわれています。
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Q
マーガリンのアレルギー物質表示はどのようになっているのですか?
Aアレルギー物質を含む食品の表示については、食品表示法に基づく食品表示基準に基づき実施することとなります。
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Q
「トランス脂肪酸」って何ですか?
Aトランス脂肪酸というのは、液体の油を化学処理(水素添加)して固体にすると生成される物質です。
(トランス酸についての工業会の見解はこちらをご覧ください。)
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Q
トランス脂肪酸の低減に取り組んでいますか?
A工業会会員企業は、以前よりトランス脂肪酸の低減に努めており、今後とも取り組んで参ります。
(トランス脂肪酸をめぐる状況と低減の取り組みについては、「トランス脂肪酸の低減について」をご覧ください。)