原料魚油および精製硬化魚油のメチル水銀含有について

日本マーガリン工業会
  1. メチル水銀は「水俣病」の原因物質として知られておりますが、自然界では、無機水銀が微生物等の作用によりメチル水銀になります。これが食物連鎖によって魚介類中に濃縮されるわけですが、メチル水銀は油に溶ける性質がありますので、魚を原料とする魚油に含まれている懸念があります。そこでこの度、食用加工油脂製造の原料の一部として使われている魚油の原油及び製品としての精製硬化魚油中のメチル水銀含有量について調査しました。
  2. 当工業会会員各社から提供された魚油原油及び(脱臭後の)精製硬化油それぞれ10点づつを試料として、(財)日本食品油脂検査協会に委託して調べましたところ、次表のとおり、検出限界0.001ppmで原油及び精製硬化魚油の全てについてメチル水銀は検出されませんでした。
魚油原油及び精製硬化魚油中のメチル水銀量
メーカー 原 油 精製硬化魚油
A ND ND
ND ND
B ND ND
ND ND
C ND ND
ND ND
D ND 1) ND
ND 1) ND
E ND ND
F ND 2) ND
検出限界:0.001ppm、ND:Not Detected(検出せず) 1):脱酸済み 2):脱色済み