マーガリン研究発表
今,なぜマーガリンか?
PHOTO この研究を始めてすぐ、 バターがスーパーの店頭から消える事態が発生し、バターの代用品としての存在価値が見直されました。 私たちはマーガリンの特性や新たな料理への応用について研究し、理解を深めました。また、 マーガリンの新たな魅力を発見し多くの人々へ普及するためにこのテーマに取り組みました。

実態調査
  市場調査
1. マーガリンの種類別値段(4店舗平均)

商品名 重量(g) 値段(円)
ネオソフト 400 315
コーンソフトかるーいタイプ 160 179
コーンソフト 400 260
バター風味マーガリン 200 266
ラーマソフトバター風味 365 235
キャノーラソフト 140 213
小岩井マーガリン発酵バターミルク 225 298
小岩井マーガリンヘルシータイプ 225 312
ガーリックマーガリン風味ファットスプレッド 200 298
ケーキマーガリン 200 195

2. 基礎知識
マーガリンの始まりは19世紀末にナポレオン三世がバターの安価な代用品として牛脂に牛乳などを 加えたもので、当時はオレオマーガリンと呼んでいました。マーガリンは世界共通の名称です。 現在のマーガリンは精製した油脂に粉乳・発酵乳・食塩・ビタミン類などを加えて乳化し練り合わせた 加工食品で、主材料は植物性・動物性の油脂で、油脂含有率が80%以上がマーガリン、80%未満が 調整マーガリン、ファットスプレッドです。(日本マーガリン工業会注:現在調整マーガリンという分類はなく、 油脂含有率80%未満はすべてファットスプレッドとなる。) 特性は高温では乳化が破壊され、物性が劣化し、空気の接触で酸化します。変敗も生じやすい性質なので、 できるだけ冷温・暗所に保管し品質の劣化・変敗を防止することが重要です。(日本マーガリン工業会)

研究活動
1. 放置実験
5種類のマーガリンと無塩バターを20gずつ取り出し比較した。室温での放置、 加熱、冷蔵庫での冷却など約1週間観察しました。その結果、チューブ型マーガリンはマヨネーズに似て 柔らかいのが特徴です。クッキング用マーガリンは最も分裂しにくい。ソフトマーガリンとカロリー1/2 マーガリンでは、とかす前はソフトマーガリンの方が柔らかいが、加熱後はカロリー1/2マーガリンの方が 柔らかくなります。溶かすと二層に分かれほぼ同じような状態になります。また製菓用マーガリンは無塩バターに 最も近く、菓子作りに適することがわかりました。
2. スポンジとタルト生地をケーキ用マーガリンと無塩バターでそれぞれ作り、焼き上がりの状態や食感等を調べ ました。 その結果、途中では大きな差はなかったが、焼き上がりに明らかな差が出ました。 スポンジの焼き上がりはマーガリンで作った方が型から出しやすく、しぼみにくい。食感はマーガリンの方が キメが粗く、弾力があります。バターの方はしっとりとしていて、キメが細かくフワッとしていました。   また、タルト生地はマーガリンで作った方がサクッと軽い感じでしたが、もろくて割れやすかった。 バターで作った方がしっかりとした割れにくい生地になりました。
3. オリジナル料理の開発
まず、バターやオリーブオイルの代用としてマーガリンを使用し「5種のパスタ」 を作りました。ちりめんじゃこと水菜、明太子、ほうれん草とカラフル野菜、3種のきのこなどと イタリア料理のパスタを組み合わせました。マーガリンが全面に出るペペロンチーノ、クリームソース、 醤油味の和風なものなどに挑戦しました。感想は思っていたよりもさっぱりしていました。オリーブオイルや バター味のパスタと同じ、手軽に作れるので、昼食や弁当に応用できます。 「4種のワンブレートランチ」を開発しました。栄養たっぷり子ども用、消化がよく和風味の高齢者用、 元気モリモリサラリーマン用、野菜たっぷりヘルシープレートです。感想はマーガリンは何にでも使える、 風味がよい、味付けのとき塩いらず、経済的などです。 「枝豆とチーズの食パン、ほうれん草と小松菜の食パン、ベーコンのパン、ロールパン、ピザ」を作り、 これらに生地を塗るときに室温に戻したマーガリンを練り込みました。いつも食べているパンと変わらない味、 食感、風味のでき上がりでした。 「ベーグルや野菜のペーストサンド」では野菜が嫌いな子どもでも食べられるように野菜の原形をなくし 、はちみつなどを加え食べやすく工夫しました。 「野菜のパウンドケーキ、カップケーキ、クッキー」などお菓子を作りました。野菜のパウンドケーキは ビタミンA、食物繊維の多いほうれん草や小松菜、にんじんやかぼちゃを細かくペースト状にして混ぜ 、焼き上がりは野菜の味はほとんどなく、砂糖をあまり入れなくても野菜本来の甘みがあってとても美味しい ことがわかりました。 しかし、クッキーはマーガリンで作るとどうしても生地が柔らかくなってしまい、成型しにくくなるので、 練り終わりに冷凍庫で冷やし、ある程度固めたら取り出して成型し、焼く前にもう一度冷凍庫で生地を締めて から焼くとよいことを確認しました。

普及活動
1. マロニエ祭り
5月11日に地域の祭り「マロニエ祭り」に参加し、マーガリンのクッキーを配布した。クッキーの感想、 マーガリン調査のアンケートを近隣の学生や主婦など50名に実施しました。
2. .栄養改善普及会リーダー新宮先生
7月7日には栄養改善普及会のリーダーの新宮浩子先生の指導で「食品と栄養の移動教室」を行いました。
3. 文化祭
9月5・6日の文化祭では在校生と来校性を対象に「マーガリン、ほうれん草入りカップケーキ」 の体験実習を行いました。
4. 学校説明会にて料理教室
10月18日学校説明会で来校した中学生とともにマーガリン入り「チョコチップカップケーキ」を作りまし た。
5. 地域の学童施設にて料理教室
11月15日には近隣の学童施設「いずみこどもプラザ」にて小学生を対象に料理教室を開催 し「ホットプレートクッキー」を作りました。
6. クリスマス試食会
これまで行ってきた研究成果を活かして、全体のテーマをクリスマスにしたビュッフェ形式の試食会を行いました。

まとめ
研究の成果
1) マーガリンの種類が多いことを知った。研究以前ではマーガリンはパンに塗る、ケーキに混ぜる使い方であったが、本研究で幅広く料理に使えることが実証でき、驚くとともにそのことを多くの人に伝えました。 マーガリンはいろいろな形状、特性をもち用途に合わせて使うことができ、安価で、 とても便利な食材です。普及活動のとき児童や中学生たちが楽しそうに調理して いた時や、説明やデモンストレーションで、拍手をいただいた時はとても嬉しかった。 日頃関わることの少ない年代の人々との触れ合い、心に残る感動体験となりました。 本校生対象の食育・マーガリン調査ではマーガリンは84%が家にあり、69%が パンに塗る方法です。今回開発したマーガリン料理は30種類でしたが 、家庭料理としてさらに広めたいと思います。
●活動堆進者●
林 宏枝 土屋 瞳 久住麻里奈 高田幸香
(指導:石橋和子 古賀富美 小野圭子 堀井由美子)

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